小学1年生の息子の夏休みの宿題に、「計算カード」がありました。たしざんとひきざんを、それぞれ20回以上。やってみたら想像以上に親の出番が多く、我が家は3日目から自作のアプリに切り替えました。その記録です。
学校からの指定はこうでした。
聞いたときは「毎日じゃなくてよかった」と思いました。
実際にやってみて分かったのは、これ、親の作業だらけだということです。
たしざんとひきざんを1セットやって15分弱、ずっとつきっきりです。
なかでも大変だったのが「配る」でした。息子のカードはリングで留まっていないバラバラの紙です。トランプを配るみたいに1枚ずつ配って、正解したら次を配る。それを枚数ぶん繰り返します。初日を終えた妻の第一声が「これ、配る方も大変だね、、、」でした。
2日目の私は、お札を数えるときみたいにカードをうねうねさせて、1枚ずつ配りやすいように準備してから始めました。それでも、親がもたつくとタイムがブレます。夫婦で出た結論は「配るのに、親の技術がいるよね」でした。
当初は「毎日じゃなくてよかった」だった思いから、「これ、いつやれるんだろう」に変わりました。
我が家は共働きです。息子が学童から帰り、夫婦の仕事が終わって、ご飯、お風呂、寝る支度。21時30分にはベッドに入ります。平日に空いているのは、帰宅直後か、寝るまでの30分ほどだけ。
そこに、1セット15分のつきっきり作業を、最低20セット。続けられる気がしませんでした。
私はAIを使ってアプリを作り公開した経験があったので、初回の紙の計算カードを終えた直後から作り始め、3日後にはアプリで宿題をやっていました。
最初のバージョンは、たしざんとひきざんの出題、タイムの計測、記録の保存、そして声で答えることに絞り、繰り上がりや穴うめのような、宿題を超えるモードは入れませんでした。
この宿題は本来、カードを見て声に出して答えるものなので、声で答えることにはこだわりました。答え方を変えたら、宿題としての結果まで変わってしまう気がしたからです。
もうひとつ。学校の指定ではタイムを測るのは最初と最後だけですが、アプリには毎回のタイムの記録とグラフを入れました。日々の成長を実感してほしかったからです。
実際の記録がこちらです。
| 初回(7月19日) | ベスト | |
|---|---|---|
| たしざん | 2分28秒 | 1分37秒 |
| ひきざん | 4分49秒 | 2分17秒 |
たしざんは2分28秒から1分37秒に、ひきざんは4分49秒から2分17秒になりました。
ただ、きれいな右肩下がりではありません。ひきざんは4分49秒で始まり、いったん6分40秒まで遅くなってから縮んでいます。たしざんも伸びては戻ってを繰り返しています。上がったり下がったりしながら、記録が縮んでいきました。
また、ある休日に「記録更新しよー」と渡したら、その日だけで9回。たしざんは5回続けて挑戦して、1分37秒が出ました。もう一回、もう一回と、自分から挑戦を繰り返しており、記録を更新するのが楽しかったようです。
そばで見ている私も「おしい!」「凄い!最速だ!!」と、一緒に声を上げ、息子と一喜一憂して、宿題のはずが、親子で楽しむ時間になっていました。
アプリにして、親の作業はなくなりました。いまは「やってみよー」と渡すだけで、5分もかかりません。妻の端末でも同じ記録で続けられるので、出かけた先でもやれます。
とはいえ放っているわけではなく、そばにはいます。作業が消えて、残ったのは、子どもの成長と向き合う時間でした。
なくならなかったものもあります。記録用紙への書き写しと親のサインは手書きのままですし、声かけも必要です。勝手にはやってくれません。
そして、これは作った本人が言うのも変ですが、紙でやる時間には、アプリでは得られない価値がありました。
1分台が出たあと、一度だけ紙のカードでやってみたんです。結果はアプリとほぼ同じで、ちゃんと力はついていました。
始めのころは答えるまで少し考える間がありましたが、いまはカードを出した瞬間に答える。その成長に、本当に驚きました。画面の記録で見るのと、目の前で即答されるのとでは、伝わるものが違います。
自動化した反面、自分が時間をかけるからこそ得られる喜びや、息子との共同作業の時間が、アプリに奪われることもある。だから、毎日はアプリに任せて、ときどき紙で隣に座る。いまはそれくらいがちょうどいいと思っています。
現在地も書いておきます。たしざんは20回を超え、もうルーティンでやる必要は感じていません。ひきざんはまだ20回に届かず、「1分台を目指そうよ」と挑戦しては、2分台を超えられずに嘆いています。夏休みはまだあるので、声をかけながら20回を終えるうちに、自然と記録更新できたらいいなと思っています。
無理なく、続けています。